図工・書写展に寄せて~「行為の図工教育」①~

| 教育エッセイ

 今日から図工・書写展が始まりました。近小生700名の絵画・造形作品が1500点以上、硬筆、毛筆の書写作品が700点、アリーナを中心とした会場に展示しています。

 前校長の木原晴夫先生が図工科の教員だった時に始まった図工・書写展も、今年で35年目を迎えました。木原晴夫先生が、図工科を子どもたちに教えていた当時、本校の図工教育についての考えを「行為の図工教育」(『平成14年度 近小 校内研修・研究の記録』)に残されています。この木原晴夫先生の子どもの表現活動に対する思いは、今でも脈々と近小の図工教育に生かされています。

 図工・書写展の開催に合わせて、今回からシリーズで「行為の図工教育」を掲載します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「行為の図工教育」

A. 行為

 本校の図工教育の本質は「行為」そのものと考えます。

 つまり、元気にのびのび造形活動することが創造性につながるということです。

 体を動かし、はじめてわかること、感じることがあり、考えることが生まれます。

 「何かを描こう」「何かをつくろう」と考えたとき、実際に体を使って製作しないと、わからないことが多々あることに気づきます。

 平面作品では、画用紙に色を入れることにより、自分が思っていた色とちがったり、色が入ることによって、つぎに使う色や形の発想が生まれます。

 立体作品では、ここに、これをつけようとしたらバランスがくずれてしまったりして、新たな着想が浮かびます。

 また、素材が思っていたより硬かったり、柔らかであったり、思わぬ発見もあります。

 つまり、行為すること(色を入れる、何かをつけるなど)によって、いろいろ考えたり、新たな活動をしていくことによって、創造の原点が生まれていくわけです。

 この制作プロセスが「表現」です。

 子どもたちひとりひとりは、このプロセスにおいて、いままで自分が体の中にもっているものを存分に噴出させ制作していきます。

 これが個性であります。