【校長室だより】 秘密のメモ

| 教育エッセイ

毎週月曜日に行われる児童朝礼では、毎回、校長先生から全校児童にお話があります。今週の校長先生のお話を紹介します。

12月7日 月曜日 「秘密のメモ」

 今日は、昨年の2月のソチオリンピックのフィギュアスケートで、男子で初めて金メダルを手にし、先月のグランプリシリーズ最終戦で世界最高得点を獲得した羽生結弦選手についてお話しします。

 羽生選手は、高校生の時、地元の仙台市のスケートリンクで練習しているときに、東日本大震災の大きな揺れに襲われたそうです。住んでいた自宅は全壊し、家族と避難所生活を送ることになり、余震に怯えながらもうスケートをやめようかと何度も思い悩んだそうです。でも、自分はスケートを通して被災地に何かを伝えたいと思い直し、強い決意でスケートを続けたそうです。

 羽生選手のすごいところは、オリンピックという大舞台で、自分自身の心を見事にコントロールできたことです。羽生選手は、「自制と自信」を持つことをコーチからアドバイスされたそうです。

 自制とは、焦りや不安、うぬぼれなどの自分の弱い心にブレーキをかけ、自分の本来の力や心を取り戻すことです。自信とは、これまで必死に努力してきたから、自分はやれるんだ、出来るんだと自分を認めて、最後まで自分を信じ抜くことを意味しています。

 このアドバイスをもとに、羽生選手は心の中に「秘密のメモ」を用意して試合に臨んだそうです。自分がどういうときに、どんな演技になるのか、あるいは、どんなミスをしてしまうのかを、心のメモに刻んで自分を冷静に見つめ、自分の心に問いかけることをしたそうです。

 このことで失敗を恐れたり、他の選手の素晴らしい演技に惑わされることなく、自分の演技に集中し、精一杯すれば、結果は、後からついてくると思うことができるようになり、 自分は金メダルを手にすることが出来たと話しています。

 今、中学入試を目の前にして、最後の頑張りに全力を尽くしている6年生には、是非、羽生選手のように自分だけの秘密のメモを持って欲しいと思います。

 自分を冷静に見つめる力、自分の心に問いかける力で、できる自分、頑張れる自分をイメージしながら、目標を達成できる近小生になって欲しいと思います。

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