【平成28年度始業式】校長先生のお話

| 教育エッセイ

4月7日木曜日、平成28年度がスタートしました。

新しいクラス、新しい友達、新しい先生との出会いの日です。

新年度の緊張感に包まれた中で、アリーナで始業式を行いました。

始業式での校長先生のお話を紹介します。

4月7日木曜日 小学校始業式

 皆さん、進級おめでとうございます。今日は平成28年度の始業式です。新しい年度が始まります。昨年度の修了式にお話ししたように、新しい学年をうまくスタートできるように、春休みを活用できましたか。

 今年度の自分の目標をちゃんと決めてこの始業式を迎えられていますか。意識しないままで何となくスタートしてしまうと、何も手に入らない一年間を過ごすことになります。 それはとてももったいないことです。今からでもまだ間に合います。しっかりと準備して下さい。

 9日土曜日には、入学式があります。新入生は、男子75名、女子48名の合わせて123名です。今年度、附属小学校は全校で24クラス児童数は710名です。

 1年生は、小学校での生活をワクワク、ドキドキしながら、楽しみにしていることだろうと思いますが、なかには少し不安な気持ちを持っているかもしれません。上級生として優しく親切に、進んで挨拶をしたり声をかけたりしながら、近小の良いところや楽しいところをたくさん教えてあげて欲しいと思います。

 自分たちが上級生からお世話して貰ったことや嬉しかったことを下級生にしてあげて下さい。それが近小らしさの伝統になるはずです。宜しくお願いします。

 

 新しい年度を迎えました。誰もが良い一年になって欲しいと願っています。ではどうすれば良い一年になるでしょうか。ただお願いしているだけでは難しいことはわかっています。今日は、少し前に目にした文章を紹介します。

「私が電車に乗っていた時のことです。車内の人影はまばらで横長のシートに一人か二人が座っているだけでした。誰かに捨てられた新聞紙が1枚、ドアが開く度に風に吹かれ、車内をあちこちに移動し、座っている人の足にまとわりついたり宙を舞ったりしていました。しかし、私を含め乗客は皆、不快には思っていても誰も特に何もせず、しばらくその光景が繰り返されていました。

 前の駅で乗ってきた若い女性の足下に新聞紙がまとわりついた時です。当然、新聞紙は足で払いのけられて、また次の場所に移動していくと思いました。ところが、その女性はさっと新聞紙を拾い上げ、ごく自然な手つきで小さく折りたたみ、持っていたカバンの陰にそっと置きました。そして、次の駅で何事もなかったようにその新聞紙を持って降りていきました。その後車内の空気が変わりました。まるで、それは淀んでいた車内の空気を爽やかな風が吹き払ったかのようでした。」という文章でした。

 この女性は「誰でもできるけれど、誰もしなかったこと」を行っただけです。でも、この女性の振る舞いは、きっと美しく素敵に見えたと思います。

 この記事を読んだ時、かつて聖徳太子が我が子の山背大兄皇子(やましろのおおえのおうじ)へ遺言として残したとされる「悪いことはどんなに小さなことでも行ってはならないが、善いことはどんなに小さなことでも行いなさい」という言葉を思い出しました。

 この言葉にあるように、一人ひとりが小さなことでも善い行いをしていけば、少しずつ確実に良い世の中になるような気がします。

 今年度の目標として、みんなで自分の周りの小さな善いことを積み重ね、多くの人が心地よくなる素敵な一年にしましょう。

 最後までコツコツと頑張り続けることができる力を近小生は持っているはずです。一年間の皆さんの姿を楽しみにしています。