【校長室だより】 「ちゃんと理由を話すことの大切さ」

| 教育エッセイ

毎週月曜日に行われる児童朝礼では、毎回、校長先生から全校児童にお話があります。今週の校長先生のお話を紹介します。

5月25日月曜日 「ちゃんと理由を話すことの大切さ」

 今日は、皆さんによく考えて判断してもらいたいと思うお話をします。

 それは、以前、テレビで放送された、プロ野球の試合でのことです。ツーアウト三塁の場面で外野フライが飛びました。守っていたレフトの選手が見事にキャッチしました。ワンバウンドしそうなボールを拾い上げたファインプレーでした。レフトの選手も手を挙げて捕球したことを審判にアピールしました。審判は大きくアウトのコールをしました。

 ところがビデオテープで見ると、僅かに地面に落ちてワンバウンドしてからレフトの選手のグラブに入っていました。

 この映像を見て2人の解説者は、レフトの選手のプレイについて全く正反対の意見を言いました。1人は「いいんじゃないですか」との意見を、もう1人は「これはいけませんね」と言っていました。2人の判断した理由は、どちらも「プロなんですから」でした。同じ理由なのに意見が正反対なのです。どうしてなのでしょうか。

 Aさんは「プロは勝負に勝つことが大前提であり、微妙な場合は審判を味方につける技術も大切だから。」と説明し、Bさんは「プロだからこそ、フェアなプレイをすること。観客に見せることが大切だから。」と説明していました。

 皆さんはどう考えますか。どちらにしても最初の「プロだから」の同じ理由だけでは判断ができません。もっと詳しく理由を聞かなければ、その人の考えがよくわかりません。

 このように理由をちゃんと話すことは、相手に自分の考えをわかってもらうためにはとても大切なことです。そして理由を聞くことで自分も新しい考えを持ったり、また他の人と話し合うことで更によい考えが浮かんできたりします。

 実は、これは皆さんが普段の授業で取り組んでいることです。自分の意見や感想を発表するときにはまずちゃんと理由をつけて考え、その理由を恥ずかしがらないではっきりと人に話せることが重要です。そして、これはこれからの社会で生きていくために、とても大切な力となります。

 毎日の生活の色々な場面でトレーニングしながら、この習慣をしっかりと身につけてくれることを期待しています。