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【校長室だより】 「山滴る」

毎週月曜日に行われる児童朝礼では、毎回、校長先生から全校児童にお話があります。今週の校長先生のお話を紹介します。

7月6日 月曜日 「山滴る」

 毎日、蒸し蒸しとした天気が続いていますが、今年の梅雨明けもきっともうすぐだと思っています。先週は、松尾芭蕉の俳句を紹介しましたが、今日は、「歳時記」という本に載っている言葉を紹介します。「歳時記」とは、「俳句」で使われる「季語」をまとめたものです。

 今日、紹介するのは、「山笑う」、「山滴る」、「山装う」、「山眠る」という4つの言葉です。聞いたことがありますか。

 元々は、中国の宋の時代に、水墨画の画家であった郭熙(かくき)という人が、絵を描くときの心構えを書いた文章の中にあった言葉だそうです。

 「山笑う」とは、春の山のことです。

 雪が解け、木々の新芽が出て、葉を広げ、山全体がふっくらと見えるからだと思います。これからの季節を思い、山が微笑んでいるような様子です。

 「山滴る」とは、夏の山のことです。

 滴るとは、水などがしずくになって垂れ落ちることですが、木々の葉が、淡い緑から濃い緑へと移り変わり、力強く鮮やかな様子が目に浮かびます。蝉の鳴き声も降り注ぎます。

 「山装う」とは、秋の山のことです。

 これは想像がつきそうですね。装うとは、綺麗な服を着ることですが、まさに色々な色に紅葉している秋の山が思い浮かびます。

 「山眠る」とは、冬の山のことです。

 これも思い浮かべることができそうですね。木々が葉を落として枯れ枝になり、ひっそりとした様子や、あるいは真っ白な雪にすっぽりと覆われている静かな様子が見えてきます。

 自然の風景や様子を自分の目や耳そして心で感じ、自分の言葉で表現できれば、きっととても楽しいと思います。 その感じる力を「感性」といいます。その力は誰もが持っています。大切なことはその感性をみがくことです。本を読むこと、話をしっかりと聞くこと、ちゃんと話すことで、みがくことができます。

 そして、一番大切なことは、自分の感性を大切にすることです。そのためには、日頃から言葉に対して敏感になること、言葉を大切にする心が必要です。言葉を大切にする近小生になってくれることを期待しています。

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