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第2学期 終業式

19日火曜日は第2学期の終業式でした。終業式での校長先生のお話を紹介します。

第2学期終業式

 みなさん、おはようございます。2学期も今日で終わりになります。

 また、2017年も残りわずかになりました。

 今年1年はどんな年だったでしょうか。この冬休みは1年を振り返り、新しい年をどのように過ごすかを考える機会としてくださいね。

 特に、6年生のみなさんは中学校入試が目前になってきています。不安を感じることもあると思います。でも、そんな時はテレビやゲームでごまかすと、時間を無駄にして後悔することになります。不安な時には、机に向かい、簡単な問題を少し解くことです。そうすれば、自信を取り戻して少し不安が和らぎます。身体に気をつけて頑張ってくださいね。

 さて、みなさんは「1年の計は元旦にあり」という言葉を知っていますか?

 今年1年をどんな年にしたいのか、どのように生きようとするのか、という決意をするのは1年の始まりである元旦が相応しいということですね。この言葉を聞くと、思い出すことがあります。

 明治42年2月28日、北海道で鉄道事故が起きました。旭川の北に塩狩峠というところがあります。天塩と石狩の間にある峠です。当時は電車ではなく、蒸気機関車が客車を引っ張って走っていました。その日、列車が峠を登っていると、最後尾の客車の連結がはずれ、坂を逆に下り始めました。そのままだと、どんどんスピードが速くなって、遂には転覆して大惨事になってしまいます。ところが、その車両に長野政夫さんという鉄道員が乗っていました。

 長野さんはすぐに客車の後ろのデッキに出て、手回しのブレーキを回し始めました。しかし、一生懸命回しても、スピードは落ちませんでした。見ると、急なカーブが迫っています。

このままでは、あのカーブは曲がりきれない。大惨事は避けられない。

そう判断した長野さんは、自分の身を線路に投げ出しました。大きな音がして、客車は長野さんの身体に乗り上げて止まりました。

 多くの乗客が助かりましたが、長野さんは亡くなりました。

 そして不思議なことに、その長野さんの上着のポケットから、血がべっとりとついた遺書がでて来ました。

『 遺言

 一、余は感謝して凡てを神に捧ぐ。

 一、余が大罪は、イエス君に贖われたり。』

 長野さんは、当時「ヤソ」と呼ばれて嫌われていたクリスチャンでした。

『一、母や親族を待たずして、二十四時間を経ば葬られたし。

 一、苦楽生死、均しく感謝。』

 突然の事故にもかかわらず、なぜ長野さんの上着に遺書が入っていたのでしょう。

 長野さんは、毎年元旦にこの遺書を書き改め、いつも持ち歩いていたそうです。

「神と人とのために生きる。」 長野さんは毎年、その決意を新たにされていたんですね。

 この長野さんのことは、『塩狩峠』という小説となり、今も多くの人たちに読まれています。

 そして、この本のおかげで自殺を思いとどまったという人たちもたくさんいます。

 長野さんは乗客だけでなく、その後も多くの人の命を救うことになりました。

  一年の計は元旦にあり。

 私たちも、新年を迎えるにあたって、どのような1年を送るべきか考えたいですね。

 そして3学期の始業式には、また、みなさんの元気な顔を見せてください。

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